柔道ユニット
木村昌彦

木村 昌彦

この度、NPO法人として活動する事になりましたが、柔道ユニットでは主にキッズ柔道クラブからクラブチームまで結成し、年間を通した活動を行っていきたいと考えています。柔道は、日本で生まれたスポーツ種目として唯一オリンピック種目です。2004年のアテネオリンピックの際の金メダルラッシュの時も注目を浴びましたが、残念な事に本当の柔道を知らない人、未だやった事のない人が多いのが現実です。

道場の出入りに礼をするのは何故なのか、日本では武道以外のスポーツもグランドや体育館の出入りに礼をするケースが多いが何故なのか?当たり前のように行っている行動の意味を知らない人が多いと思います。ただ楽しむだけでなく様々な?を考えていく、その様な活動を展開していきたいと思います。

柔道ユニットでは、クラブ作りを中心に行っていきます。フランスでは、国内で3番目の競技人口を誇るスポーツとして位置づいています。それは何故なのか?理由は、フランスの保護者が子どもの成長過程における教育として柔道を最適なものと考えているからです。スポーツの語源は“遊び”ですが、柔道は武道としての成り立ちから他のスポーツとは異質の内容を持っています。当然、オリンピック種目としてのスポーツ気質も有していますが人作りの要素を多く持っています。

今回、私たち柔道ユニットでは、柔道クラブをベースにして、現在問題になっている、“いじめ”や“キレル子ども達”を作らないようにするため、そして社会的スキルを育むためにも柔道を通して地域に貢献したいと考えています。また、クラブチームでは生涯スポーツとして柔道を楽しみたいが気楽に柔道を楽しめる環境を提供したいと考えています。今、日本の伝統運動文化を見直し、理解する事が本当の意味でのインターナショナルな日本人を育成する事だと思っています。

木村 昌彦
横浜国立大学 教育人間科学部教授
体力科学 柔道ナショナルチーム女子重量級コーチ
柔道部長