スポーツと私

伊藤信之
横浜国立大学教育人間科学部教授
陸上競技部監督  日本陸上競技連盟ジュニア部委員
神奈川県陸上協会強化委員
日本体育協会公認スポーツ指導者(陸上競技上級コーチ)

中学校の部活動で陸上競技というスポーツに出会ってから、これまで夢中で取り組んで来ました。陸上競技というスポーツを抜きに現在の自分を考えることはできないほど、自分にとっては大切なものです。しかし、30年近くこのスポーツと深く関わってきていますが、日々新しい発見がありますし、それを知るほど、まだまだ分からないことが多いことに気づかされます。

一般的にスポーツを行う目的の多くは、健康増進やストレス解消といったことがあるようですが、スポーツの価値というのは、それだけにとどまらず、行う人の意欲と態度によって、無限に高まっていくように思われます。何度やっても飽きがこない、やればやるほど面白くなる、生きがいを感じるということにつながっていく内容を、すべてのスポーツは持っていると思います。
また、スポーツの楽しさは、それをする前に頭の中で想像するイメージを上回るものであると思います。思った以上に楽しいとか楽しくないとかいうことではなく、「全く思ってもみなかった楽しさを実感する」という経験を持つことができると思います。
ですから、興味を持たれたら、まず気軽に始めてみることをおすすめします。始めた当初は、初心者ならではの新鮮な驚きや喜びといったものがあります。さらに日々を重ねることで得られる新しい喜びもあります。

その喜びの感覚というのは、それを実際に体験しなければ決して得られないものです。それが、「やる前には全く思ってもみなかった楽しさ」ということです。言葉にして人に説明することはできますが、実際に体験してみないことには、実感としてはなかなか伝わることではありません。しかし、共に楽しんでいる仲間同士では、わずかな言葉、もしくはお互いの些細な表情だけでも、通じ合う、分かち合うことができるように思います。
YNUSが皆さんにとって、すばらしい出会いの場となるようにしていきたいと思います。